山梨県と大田花きは9日、県内の花き生産振興で連携すると発表した。 生産農家に売れ筋品種などの情報を提供するほか、有力な生花店とつないで販売先の確保を支援する。 大田花きの磯村信夫社長は「首都圏に近く、果樹栽培の実力がある山梨県は花き産業が伸びる潜在力がある」と述べた。
大田花きが都道府県と連携協定を結ぶのは初めて。 出荷基準を満たした花きについては農家から全量買い取ることも検討し、農家の収入の安定化を図る。 長崎幸太郎知事は「花きは輸出商品としても有望であり、果樹に並ぶ県の主力産品にすることを目指したい」と語った。
山梨県によると県内の花き生産額は年間約40億円。 磯村社長は「県を挙げての振興により100億円を目指したい」と述べた。 県は「市場ニーズに合った花きを県内で栽培する技術を実証する取り組みを進め、県内農家と競争力のある花きを市場に流通させたい」(食糧花き水産課)としている。